看護師の仕事をはじめたばかりころは仕事の辛さに耐えられず、転職を考えることが珍しくない。看護師の仕事はハードワークであり、確かに負担は大きなものだろう。しかし、早々に看護の現場から離れる決断をするのは、少し問題がある。
仕事が辛いと感じる要因には、まだ仕事に慣れていないというものが挙げられる。看護師に限らず、働きはじめたばかりの頃は覚えることや苦労が多い。どの職業・職場に転職しても事情は同じであるため、たとえ別の場所で再出発したとしても、状況はあまり変わらないのだ。それならば、まずは看護師の仕事に慣れるまで続けてみる意味は十分にある。仕事に慣れてきてもなお働き続けることが辛いと感じるのであれば、それから改めてこれからの転職の可能性について考えても遅くはない。また、看護師が仕事を辞める決断をする前に、冷静に退職するかどうかを考える時間を持つのが望ましいだろう。仕事が嫌で辞めてしまいたいと考える時は、仕事で心身が疲労して冷静な判断力を失っているケースもある。正しく物事を判断できる状態でなければ、将来を左右するような重大な決断を下すのには適さない。一時の感情に流されて転職したとしても、本人自身が後悔する可能性は高くなるのだ。
辞めるという最終的な決断を下す前に、仕事で疲れている心身を癒して今後のことをよく考えるための時間を持つのが望ましいだろう。熟考して冷静に将来を慎重に考えた上で、それでも看護師を辞めたいと考えるのであれば、その辞職の判断もまた尊重できるものである。・・・《参考情報》