看護師資格が輝く職場の一つとして、産業看護師や救護室での勤務がある。これらの場所で活躍する看護師は、企業や学校、そして大きな施設で働く人々の健康管理や、病気の予防、急病人の対応にあたっている。産業看護師と救護室の看護師の役割は、病院での一般的な看護業務とは異なる特徴を持っている。
産業看護師は、企業に勤める従業員の健康を守り、増進させることが主な仕事だ。具体的には、健康相談や健康教育、職場環境の改善提案、ストレス管理の支援など、従業員が健康に働き続けるための支援を行う。また、急な体調不良や怪我などの際には、適切な応急処置を行うことも必要だ。産業看護師は従業員の健康と安全を守る重要な役割を担っており、その活動は企業の生産性向上にも直結している。一方で、救護室の看護師は、学校や公共の施設などにおいて、急病人や怪我人に対する応急処置を主に行う。また、健康相談や健康指導なども行い、利用者の健康管理をサポートしている。救護室での看護師の働きは、場所により多少の違いはあるが、すべての人が安全で快適に過ごせる環境を提供することが目的である。
産業看護師や救護室の看護師として働くには、看護師としての基本的な知識や技術はもちろんのこと、職場や利用者の特性に応じた対応能力が求められる。また、予防医学の観点から健康管理や教育に関わることも多いため、幅広い知識が必要とされる。そのため看護師資格を持っているだけでなく、病院で働いていた経験がある人こそ、このような職場で重宝されるのである。